東北大学編入 tyakanobuの編入体験記

東北大学工学部編入学試験体験記

平成30年度東北大学工学部編入学試験物理解答

お久しぶりです!ちゃかのぶです.

 

引っ越し作業がようやく終了しました.ブログの更新を再開しようと思います

前回の記事はこちら↓

tyakanobu.hatenablog.com

 

 

問題Ⅰ

問1(a)

運動方程式を立てて積分するだけになります!

 

問1(b)

衝突する速さがhに依らなくなるということは,球の加速度が0であるということです.

 

これは球の落下速度が一般にv=\frac{dx}{dt}と表される(速度が球の変位に依存するので加速度も球の変位に依存する)ためです.

 

どのような高さから落としてもやがて\frac{dx}{dt}=一定になり,加速度\frac{d^2x}{dt^2}=0になります.

 

したがって立式した運動方程式の左辺を0とおきvについて解けばv_Cが得られます.

 

問1(c)

(b)で立式した運動方程式の一般解を求めろという問題です.

 

解答では数学の授業でやった方法で機械的に解いています.もちろん,解の形を予想して解いても良いです.

 

最終的に得られた解にt=\infを代入するとv_Cに一致することを確認しましょう!

 

問2(a)

図2の状態でのベルトの長ささえ分かればOKです.単純な直角三角形なのですぐに分かります.

 

問2(b)

2本のベルトから,等しい大きさの弾性力を受けます.2本のベルトから弾性力を受けるので2倍するのを忘れないでください.

 

問2(c)

エネルギーの保存を考えます.球がベルトから離れるのはベルトが自然長に戻った時なので,ベルトから手を離した時とベルトが自然長に戻った時をエネルギー保存則でつなぎます.

 

やはり,ベルトは2本あるので弾性エネルギーを2倍するのを忘れないでください!

問題Ⅱ

問1

図1のコンデンサーは三種類のコンデンサC_1,C_2,C_3に分けることができます.

 

解答のようにC_1C_2,C_3は並列に,C_2C_3は直列に接続されています.

 

また,C_2は極板の間にぎっしりと誘電体が詰まっています

 

このように分解できれば後はいつものように合成容量を求めることができます.

 

等価な回路さえ書ければOKです!

 

あと,比誘電率は記載がありますが誘電率自体は記載が無いので,解答は静電容量C_0を使って表しましょう.

 

問2

極板間に金属の板を差し込むことは,極板間距離を狭めることと等価です.

 

これはコンデンサーの極板と,金属板Yの下底面の電位が等しいため(等しくないと電流が流れることになる)です.

 

Yの厚みはdなので,コンデンサーの極板間距離を丁度半分にすることになります.

 

あとは,問1でやったようにコンデンサーを分解して合成容量を求めます.

 

問3(a)

問1,問2でやったように,コンデンサーを分解します.

 

この場合は二つのコンデンサーが直列につながっているだけなので簡単です!

問3(b)

X_2を差し込む前後での静電エネルギーの変化を調べると,X_2を差し込んだ後の方が静電エネルギーが大きいので,コンデンサーには外部からエネルギーが注入されたことになります.

 

こちらのサイトに詳しく書かれていますが,誘電体をコンデンサーに差し込もうとすると誘電体はコンデンサー側に引っ張られます

 

このため誘電体を”ゆっくりと”差し込むには,進行方向と逆の力を加える必要があります.

 

2021/3/27問3(b)の解答を修正しました.

外力がした仕事をW_F,電池がした仕事をW_Eとするとエネルギー保存から

             W_F+W_E = \Delta U

が成り立ちます.

 

電池がした仕事は,極板間を移動した電荷の電気量×電圧に等しいので直接計算可能です.

 

外力がした仕事はエネルギー保存の式から計算します.計算してみると負の値になります.これは外力を進行方向と逆向きに加える必要があることと一致します.

問4

スイッチを開いているので極板の間での電荷の移動はありません

 

ですが誘電体を除いたために極板間電圧が変化してしまいます.

 

そこで,誘電体を除いた後の電圧をV'として「蓄えられている電荷=静電容量×V'」という式を立てます.

 

求めたV'を使って,静電エネルギーを求めることが可能です.

 

問題Ⅲ

問1

屈折の法則を用いる問題です.これだけなのであまりおもしろみが無いですね...

 

問2

屈折率n_1の媒質から屈折率n_2の媒質に光が入射する場合,n_1 \gt n_2であれば全反射が起こりえます.

 

全反射が起こるギリギリの入射角である臨界角を求めるには,屈折角に90^\circを代入すれば良いです.

 

この場合,実際に計算してみると臨界角は26^\circになります.問で与えられている角度は30^\circなので全反射します.

 

したがって,Eで観測される光は入射光と同じ白色光になります.

 

問3(a)

点Gを通る光と点Cを通る光の光路差二つの光の位相差を求める必要があります.

 

光路差はよく教科書に掲載されている方法で求めました.

 

与えられている波長\lambdaはおそらく媒質1内での波長を意味しているので,媒質1や媒質2内での波長を新たに求める必要はありません.

 

僕は新たに波長を求めてしまって(b)でつまってしまいました(笑)

 

次に位相差についてですが,次のことが分かれば間違えません.

  • より屈折率の大きい媒質にぶつかって反射→固定端反射(位相が[tex\pi]ずれる)
  • より屈折率の小さい媒質にぶつかって反射→自由端反射(位相はずれない)

これに基づけば,点Cと点Dではともに固定端反射するので二つの光に位相差は生じません

 

結局,求める条件は2nd\cos\theta_1=m/lambdaになります.

 

問3(b)

問3(a)で求めた条件に値を代入してみると,d=m × 2 × 10^{-7}が得られます.

 

dには範囲指定があるので,それに従ってmを調節してあげると,丁度m=3の時だけ範囲内に収まります.

 

問3(c)

点Cを通る光は点Cで固定端反射(位相が\piずれる)しています.一方,点Dを通る光は反射せずに透過してくるので位相はずれません.

 

したがってHでは二つの光は弱めあい,暗く見えます.

 

まとめ

引っ越し作業が終わり,やっとブログ更新を再開することができました!

 

これからも頑張って過去問のアップロード,ブログ更新をしていきたいと思います.

 

最後まで見ていただきありがとうございました!