使用した教科書,問題集の紹介(一般化学,専門化学)
こんにちは!高専生ちゃかのぶです!
2021年が始まり,編入試験を受験される方々は少しずつ緊張が高まってきているかと思います.
2021年最初の記事は化学の勉強に使用した教科書,問題集の紹介です!
タイトルは一般化学,専門化学の問題集の紹介となっていますが
化学が専門でない方にもおすすめの問題集も紹介しているので是非ご覧ください!
前回はこちら↓
一般化学
一般化学といっても幅広いですが,ここでの一般化学とは高校生向けの教科書に書いてある内容を指しています.
年度によりますが,問題Ⅱ(無機化学)や問題Ⅲ(有機化学)は高校生向けの参考書,問題集で対応できます.
高等学校 化学基礎,化学 (山内薫 ほか著,第一学習社)
学校で購入した教科書です.低学年の頃に化学の授業を受講したことがある場合はその時に使った教科書を使うと良いです.
一般化学に関しては,高校生向けの教科書が一番良い参考書だと思います.
無機化学や有機化学は覚える量が多いので非化学系の学科の方には鬼門なのかなと思います...
ただ,重箱の隅をつくような問題は出ないので,無機化学や有機化学では絶対に外せない問題(例えばアンモニアの製造法や元素分析など)を中心に問題演習すると良いです.
リードα 化学基礎+化学(数研出版)
こちらも学校で購入した問題集です.
この問題集の良いところは,各章の始めに穴埋め式のまとめコーナーがあることです.
僕は赤ペンで書いて赤シートで隠して勉強していました.
基礎問題から少し難しい問題まで幅広いです.基礎から問題演習をして内容を覚えたいという方におすすめです.
化学重要問題集 化学基礎・化学(数研出版)
この問題集を中心に一般化学を固めました.
僕は2018年発行のものを買いました.他の年に発行されたものは見ていないので内容がど程度変更されているのか分かりませんが,一番新しいものを買うのが無難だと思います.
大学入試の過去問で構成されています.基礎問題から難しい問題(旧帝大で出題された問題など)まで幅広いです.
僕がこの問題集で気に入っているのは,各大問を解くのに必要な知識の分野が載っているところです.自分の苦手な分野を強化したいときに非常に便利です.
15章の有機化学では,有機化合物の異性体,構造決定に関する問題が豊富に掲載されているので試験直前まで重宝しました.
教科書の内容が頭に入っていて,リードαでも物足りなくなった,という方におすすめです.化学系の方ならこの問題集から初めても良いのではないでしょうか.
専門化学
ここからは,東北大学工学部の化学バイオ工学科を受験する方向けの内容です.
僕は大問4種類のうち,問題Ⅰ(無機・物理化学)と問題Ⅱ(有機化学)を選択しました.
問題Ⅲ(生物化学)と問題Ⅳ(化学工学)は選択しませんでした.なので生物化学と化学工学の問題集は紹介できません...ごめんなさい
アトキンス物理化学要論 第6版(P.W.Atkins・J.de.Paula 著,千原秀明・稲葉章 訳,東京化学同人)
学校で購入した物理化学の教科書です.
この本はアトキンス物理化学の上下巻を短くまとめた本です.化学熱力学は良いのですが,量子化学は分かりにくかったです.
ところどころアトキンス物理化学を見よという指示があるので,図書館でアトキンス物理化学を見つつ勉強しました.
練習問題や章末問題は解答が誤植だらけで使いにくいです(笑).さらに解答は導出が無いので問題集としては使わない方が良いです.
マッカーリ・サイモン物理化学 分子論的アプローチ(D.A.McQuarrie・J.D.Simon 著,千原秀明・江口太郎・斎藤一弥 訳,東京化学同人)
この本は特に量子化学の勉強をするときに,アトキンス物理化学と合わせて使いました.かなり値段が高いので図書館で閲覧しました.
量子化学に関する記述が詳しいので,僕のバイブルの一つです!
演習で学ぶ化学熱力学 基本の理解から大学院入試まで(中田宗隆 著,裳華房)
こちらは化学が専門の方,専門ではない方両方におすすめの一冊です!
簡単な練習問題を通して,化学熱力学の基本を叩き込むことができます.
僕はこの本と過去問で化学熱力学を攻略しました!
なぜ非化学系の方にもおすすめかというと,化学熱力学には欠かせない公式の導出が全て掲載されているからです.
令和2年はクラウジウス・クラペイロンの式の導出,関連問題が出題されていました.
クラウジウス・クラペイロンの式自体を知らなくても解けるのですが,やはり内容を知っているのと知らないのとでは解きやすさが違います.
この式は蒸気圧曲線を理論的に説明できる式なので,知っていて損はないです.
今後も化学熱力学に出てくる式に関する問題が出てくるかもしれないので,ぜひ一度手に取ってみて欲しいです.
物理化学演習 第2版(萩野一善・妹尾学 著,東京化学同人)
この本は買って失敗でした(笑).本棚の番人になってしまいました.
問題数は多いのですが,例題がなんだか面白くないんですよね...(笑)
章末問題は解答に導出が無く,大部分の問題は解答が省かれています.
これよりも,先述した”演習で学ぶ化学熱力学 基本の理解から大学院院入試まで”の方が絶対に良いです.
有機化学演習 基本から大学院入試まで(山本学・伊与田正彦・豊田真司 著,東京化学同人)
学校で購入しました. 専門有機化学はこの一冊で決まりです.
まず,問題量が圧倒的に多いです.解答も詳しいです.章末問題の解答は全体の約三分の一を占めています.
過去問で分からない問題があったとき,この問題集を見返すとたいてい似た反応が書いてあり重宝しました.
デメリットは...お値段でしょうか(笑).3800円+税です...
でも,これ一冊で済むと考えると,高くはないのかもしれませんね.
ただ,鏡像異性体の混合物の旋光度を求める問題がほとんど無かったので,ここはインターネットを駆使して補強しました.
反応は電子対の動きを表す矢印(カーブドアロウと教わった)を嫌になるくらい書いて覚えましょう!そのうちどんな反応が起こりそうか検討がつくようになります.
演習無機化学 第2版
無機化学の勉強法に悩んでいたところ,図書館でこの本を発見しました.
無機化学は範囲がはっきりしない上に,問題数が確保できず困っていました.
この本は図が多めで見やすく,問題数も豊富です.
いろいろな本を見ても中途半端になるだけなので,最終的にこれを購入しました.
横浜国立大学理工学部の編入学試験も受験したのですが,専門無機化学は知識問題が多かったので,知識を増やすのにも役立ちました.
実際,横国受験当日の専門無機化学にこの本で勉強した問題が出題されてラッキーでした.
僕のお気に入りは3章の元素の性質と化合物です.ジボランの構造,七酸化二マンガン,フェロセンなど,面白い化合物を知ることができました.
また,1章と2章は例題,練習問題を全てやりました.割と聞かれそうな重要問題がまとめられているので良かったです.
まとめ
今回は化学の勉強に使った教科書,問題集の紹介をしました.特におすすめの問題集は
の3冊です.”演習で学ぶ化学熱力学 基本の理解から大学院入試まで” は非化学系の方にもおすすめできる良書です!
次回はTOEICの勉強に使った単語帳,問題集を紹介しようと思っています.また,過去問の解答の公開方法についても検討しています.
最後まで見てくださってありがとうございました!